20090706

マイノリティ・ワールド

Goodbye Impress SIM

まずはお知らせから。
漁師小屋のモデルハウスを設置させていただいていたインプレス社さんのシムが、今月十日を持ちまして消滅することになりました。
撤収の理由は存じ上げていませんが、そういう次第でモデルハウスも近日中に撤収します。1年以上に渡って土地をご提供いただいたことにひたすら感謝です。

さて、この出来事もセカンドライフ衰退論のネタになっちゃうのかなと思いつつ、以下、私なりの愚考を少々。

利用者数の多寡でサービスの成功失敗を判断する考え方が幅を利かせていますが、それとは真逆の、たとえば、映画をスシ詰め状態で観るより、友人仲間だけで映画館を貸し切ったほうが贅沢じゃないかという考えがあります。
実際、私の友人で、カフェやギャラリーなどで小規模上映会を展開しているシネマ配給屋さんがいますが、上映回数をこなすことでそれなりに食っていけているようです。

インワールドでのイベントにしても参加者にアバターレンダリングコストを下げるよう要請するより、入場制限し、複数回または長期開催すれば、延べ参加者数はさほど違わないと思うんですけども、まあこれだと主催者も参加者も何かと面倒なのも事実…。
それにしても、着飾ることが可能な遊戯世界で着飾らないことを求める企画にたいして、企画のほうがこの遊戯に適合していないと考える人があまりいないのが不思議です。
多数を集めること、賑わうことを良しとする通念を疑う人が少ないのか、駅ができて交通の便がよくなると地価が下がる国もあるのですが。

過疎化うんぬんにしてもショップ経営者には購買層が増えるのは喜びでしょうけど、マイハウスでの静かな生活を楽しむ人には居住シムがひしめき合うのは必ずしも好ましい状況ではないでしょう。快適な住空間を得るためにアイランドを丸ごと購入される方もいて、それさえも過疎化率に計上されてしまうのが統計の恣意性です。
もしもリンデンが「プレミアムなら1シム無料」という太っ腹なサービスをやってくれたら過疎化率はさらにアップすることになります。この場合、過疎という言葉は贅沢と同義でステキに響きますね。

以上、インワールドが今後もマイノリティ・ワールドであることを期待するマイノリティなユーザの呟きでした。

20090705

デジタルブック・コミュニティ

issuu - Kowloonism

issuu、始めてみました。
1ヵ月ほど前にユーザ登録したものの、人さまの作品を見るだけで楽しく、自分のドキュメントはアップしていませんでした(仕組みもイマイチ分からず…)。

しかし Bark さんが楽しそうに遊んでいらっしゃるのに刺激され、ちゃんと活用してみようかなと思った次第です。
まずはテストがわりにインワールドで発行している小冊子『クーロニズム』をアップしてみました。

ドキュメントのアップロードの方法はとても簡単でした。
面倒だったのは PDF ファイルの作成。
私は MacOSX を使っていますが、OSX ではグラフィックの描画を PDF で行なっているので、どのようなファイルでも標準機能で PDF 化することができます。
ただしこの機能ではフォントの埋め込みや細かい設定ができないし、複数ページの統合(Leopard のファインダーなら可能)もできません。

Mac 用の簡易で便利な PDF 編集ツールがないものか探してみたところ PDFLab というドネーションウェアを発見。
複数ファイルを放り込むだけの、すこぶる簡単なソフトなのでマニュアル無しで使えます(Win 用に関しては Bark さんの記事をご参照ください)。

issuu は閲覧するだけでも充分に楽しいですね。
実際に刊行された本をアップしている個人や出版社もあるようで、総じてクオリティ高めです。
もちろん SecondLife 関連の本もたくさんあります。

実はいま本業のほうでテキストが多めの写真集の制作を進めています。うちのスタジオは装幀デザイン担当で、本文は別の方が担当していらっしゃるのですが、写真集は売れないという認識は共にあるものの、私らは「敢えてアグレッシブに写真をメインに」と考え、本文担当者さんは「だからテキストを主に」という立場で、つまりデザイン・コンセプトにズレがあるという状況。

そんなこんなのリアルの悶々を抱えながら issuu を眺めていると、ユーザ・コンテンツならではの自由さに、これこそが本作りの基本だなぁといまさらのように感じられ、心が洗われる気分になります。

20090701

スカルプテッド煙草

New Cig - suisasi
Katati Cig - Zipang

煙草屋カタチ、久々の New Cig でございます。
品名は『Zipang』。両切りです。
銭形警部ご用達の SHINSEI を始め、ピース、ゴールデンバットなど、いまや少数派となった両切りのジパング煙草に無理やりこじつけてみました。

スカルプテッドプリムによるノーマル、喫いさし、シケもくの3点セット。でき得るかぎりのリアリティを求めて、紙と灰のテクスチャを凝ってみました。

いまにも灰が落ちそうな喫いさし煙草はインワールドの他店でも販売されていますよね。

じつは某煙草店の喫いさしに魅せられて、自作するより買ったほうが早いなと、そのお店にテレポートしたところ、なんと私の予想より6倍もするお値段だったので、煙草屋がよその煙草屋で大枚をはたくのもいかがなものかと我に返り、新作煙草の制作に励んだ次第でございます。

世界規模で禁煙・嫌煙の波が高まっておりますが、いまのところインワールドではそのような運動の気配さえ感じられませんので、愛煙家の皆さまは、決して汚れることのないデジタル世界のクリーンな大気のもと、燃え尽きることのないお煙草をどうぞアバターの肺深くご満喫くださいませ。

20090628

Realistic Dummy

Realistic Dummy

やられたなぁという気持ちです。
九龍シムもそうですが、都市景観を演出するためにダミーの建物をそれらしく配置することがあります。

ところが Eugene というシムは、なんと映画のセットとして建物(書き割り)や遠見を並べているんですね。
遠見の裏側はごらんのとおり(上図)で、他の建物の裏面もトラスがむき出しになっていたりします。街の中にはシネマ用カメラやイントレランスやディレクターズチェアが置かれ、シム全体が映画村、屋外スタジオという仕組みです。

建物群のテクスチャはちょっとばかり単調でチープなのですが、それさえもセットなのだから、狙ってやったのかも知れません。ダミーと悟られないダミーではなく、意図されたダミー、言わばダミーのリアルな再現ですね。

好きなんですよね、こういうコンセプト。
アバターにしてもリアルの人間そっくりじゃなく、人間のような人形にそっくりであること(ややこしいですが)を目指しているので、このシムのコンセプトはその延長というか、ヴァリエーションとして発想できそうなだけに、先を越されたなぁという思いがひしひしと。

これといったランドマークがあるわけでなく、絵としては印象の弱いシムですが、とにかく、アイデアには参りました。
いろいろやり尽くされた感のあるインワールドのランドデザイン。しかし、思い付かないだけでまだまだユニークなアイデアが沢山ありそうです。
嗚呼もっと柔らかい発想力があったらと願うばかり…。

20090625

素子の名は素子

Motoko's name is Motoko

来月、二回目の RezDay を迎えるのですが、インワールドに生まれてからずっと作り続けているものがあります。
自分のアバターです。といってもスキンやシェイプの話ではなく、キャラクタとしてのアバター。

インワールドで遊び始めて間もない頃、どなたのお話だったか忘れてしまったのですが、SecondLife は「第二の人生」というより、「ふたつ目の命」と訳すべきだという話を聞いたことがあります。
このニュアンスの違いは大きいですよね。「ふたつ目の命」と訳した場合、場としてのインワールドより、存在としてのアバターに比重があるように感じます。

ヴァーチャル空間でのもうひとりの私の生成──。
肉体を持たない、デジタル・データとして存在する草薙素子のような情報的存在は、じつはインワールドにおける私の理想でした。

しかし残念ながら、現状では見事に失敗していますね。
友人とチャットすれば、成り行き上、リアルの仕事や生活に話が及ぶこともあり、結果、私はアバターの操作者としての実体をほのめかし、純粋なデジタル存在であることに失敗しています。
すでに破綻しているにもかかわらず、オフ会のお誘いやインワールド外部での通信手段(電話や手紙など)を求められたりすると、やんわり拒んだりスルーしてしまうあたり、往生際が悪いというか。

もちろんこれは遊びです。
インワールドそのものをステージにした私的なRPGです。

20090623

ふたたび海へ

Rainy Imagine

Imagine Plus SIM、大きく企画変更がありまして、ご覧のとおり、ふたたび海になりました。このまっさらな状態がいちばん好きだったりするのですが、それではビルドとは呼べませんものね。
海に戻った記念に雷雨など降らしてみたり…。

このたびの方針変更で、初めにランドデザインありき、そのデザインに合わせてクリエイタさんを招聘するという手法に変わりました。
私にとってはありがたい、大変やり甲斐のある決定です。
と同時に、シム全体の景観がしょぼかったら、ひとえに私の未熟さゆえということになるので、柄にもなく気合いを入れています。

それにしても、ノートにしてもカンバスにしても人間の赤ん坊にしても、まっさらな時はなんて完璧で美しいのでしょう。
手を触れず、ずっと眺めていたいのですが、それでは何も始まらないので、この完璧を壊すことにします。

20090621

カタログ・ブログ

Blog - Katati Noel

こことは別にカタログ用ブログをオープンしました。
インワールドでの私の制作物(ランドフォーミングや習作なども含め)を中心に紹介させていただく予定です。

カタログ用は間違いだらけの英語版になっています。
ベンダーに表記するテキスト並みの短文にもかかわらず、それでもきっとあちこち間違っているでしょう。さほど日付が意味を持たないブログなので、気づいたところは追々、手直してしていくつもりです。

いっそのこと仏語で書こうかと思ったのですが、残念ながらインワールドの仏語圏人口はあまり多くありません。やむをえず、勉強も兼ねて、〆切の次に苦手な英語に挑戦してみた次第です。よろしければご笑覧のほどを。